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2/16 教室ノート
⚫︎「曲がなかなか進まない」
たまに耳にする保護者の声。なぜ進まないのでしょう。
もしかすると進めたいという気持ちが先行しすぎるからかもしれませんね。
やるべきことをきちんと日々積み重ねて行けば気がついたら曲も進んでいた、ぐらいなものです。
ただ譜面通りに間違えず弾けた、これで合格、次に行く、、。
しばらくして前に弾いた曲を弾くと指使いも弓使いもほぼ忘れてしまっている。
なぜでしょうね。
応急的にできたことや実力が伴わないまま進んでしまったからかもしれません。
合格した曲をそこで終えてしまうか、そこからキラキラ星のように当たり前な状態まで落として行けるかが分かれ道です。
現在の曲で長く時間が掛かっている原因は、おそらくそれ以前の曲を忘れてしまったり、出来ていない状態に戻ってしまっているからでしょう。
本人の根っこにまで届く作業は個人レッスンではできません。
家庭での工夫をした良い繰り返しのお稽古でより強化された感覚が作られます。
その感覚は他の分野にまで影響されるはずです。
指導20年以上で、関わってきた多くの卒業生がそのことを実証してくれています。子供達のより良き未来のために。
この上の文章は2021年の4月に教室ノートに書いたものでした。子供や大人の取り巻く社会は日に日に変わりつつありますね。
それは進歩・進化なのか、それとも、、そんなことは後になってみないとわからないことも多いでしょうね。
お金をかけて教育を施す。
これはできるのであれば子供にとって良いと思われる環境が広がるので結構な話だと思います。
ただ、お金と共にある年齢までは子供ときちんと向かい合い、導きながら関わってほしい、というのが私の希望です。
その「ある期間」というのは長い人生から考えると短い期間かもしれません。
スズキ・メソードは今、日本での会員が激減しています。もしかしたらその関わり方が時代のニーズに合わなくなってきているからかもしれません。
保護者も協力して子供達の環境を作る、母の会的なものがある、レッスンで付き添って家でのお稽古を見なければならない、、など。
忙しいとそんな余裕もなくなりますよね。
でも「ある期間」だけです。
私の基本的な考え方はこのノートを書いた当時とあまり変わっておらず、それ以前の教室ノートでも保護者の皆様と一緒に考えて行きたい、と提起したことは今でも納得できる内容でした。
子供達の根っこを作ること、、。通われている頃、そんなに練習しなかった生徒から7~8年ぶりに連絡をもらいました。
大学で弦楽部の副部長をしていた、社会人になっても仕事の合間に仲間とカルテットを演奏して楽しんでいる、、など、とても嬉しい連絡でした。
私は子供の頃、家で練習するのは本当に嫌いでした。
母親は良いことも言ったとは思いますが、ダメなところの指摘は数知れず、、。
物心ついた頃の話ですけどね。
続けられたのは自分の先生の優しさも大きかった気がします。高校生くらいになってアンサンブルを体験した時に楽しさを初めて知り、練習も自主的にするようになりました。
ものすごい時間がかかったと今では思います。でも私には親も含め、諦めずに待ってくれた人がいたことが今の自分に繋がっている気がします。
これはヴァイオリンの先生になっていなくても大きな根っこだったろうと。
子育ては悩みの連続ですね。
これを読んで悩みがないと思っている方がいるならば、おそらく周りのどなたかが大いに悩んでいるのかも知れません。
でも悩むからこそ、少し晴れた時に幸せを感じ、また新たな悩みへと入っていくのかもしれませんね。
それが人間らしさなのかもしれない、と年を重ねて感じるようになってきました。
また一緒に皆さんと考えていきましょう。